― ケノワ砦 ― ……ん……。[途切れていたものが、不意に繋がる。それまで感じなかったもの──物理的なあれこれがじわっと伸し掛かって来た。それは身体の重さだったり、息苦しさだったり、傷の痛みだったりと色々なのだが。そんな中で唯一、先ほどまでと繋がるものがあって。その出所を探すように薄く目を開けて] ……ここ…………どこ…………だ?[見覚えの全くない光景に、ぽつり、こんな疑問が口をつく。とはいえ、声はだいぶ、掠れていたけれど。*]