― セルウィンの部屋 ―
[ カレルを連れて、
現場へたどり着いた頃だっただろうか。
カサンドラが現れたので>>57現場の保持と検証を頼む。
人狼の仕業と、誰が見ても明らかな痕跡の残る部屋。
誰も何も言わずとも、一言目は確信を持って
"人狼"だねと、きっと共通の見解が口から出ただろう。
カレルの姿があったから、
カサンドラの眉が非難がましく寄るのには、
済まないと言う顔で、先に掌一つで謝ってみせて ]
先日、僕は
撤回しよう、彼は間違いなく人狼じゃあない。
君の言う通りに、"普通の明るい子"だったんだろう。
[ ロー・シェンの脳裏に浮かぶ彼の顔は、
…その死の間際>>4:276までも恐らくは
『ガルー』を信じただろうと思わせるような狂信的なもの。
"人狼"ではなかった。けれど、彼は、"普通の"人間でもなかった。
そのことを、敢えてまでカサンドラに伝える必要はないと思った。
彼の死を悼んでいるように見える、…彼女に。 ]