ふぅん。
今更兄貴面する訳。
君がもっと早くそうしていれば、僕も目覚めずに、ただのエレオノーレとしていられたかもしれないのにね。
君に認めて貰いたくて、こんな戦いにさえ参加しなければ。
あ、そうそう。
君は僕がフィオンにばかり懐いていると思っていたんじゃない?
違うよ、僕を拒んだのは君で、見ようともしなかったのも君だ。
でも仕方ないよね。
自分より優秀な年下の勇者サマを、君はずっと妬んでいたんだから。
[ナイフを構える姿を見て笑うと、座していたエレオノーレの姿はゆらりと消え。
カークの後方に現れると耳元に口を寄せ、囁く。]