[自らの思い入れのあるものならば、
簡単には捨てない・捨てられないダーフィトからすれば
眼前の男の恐らくは楽器に関わるのであろう苦い思いを
想像することは、やや、難い。
だから、とも言えるか。
何やら言い淀んだ彼に言葉の続きを促しはせずに
男の視線に釣られるように目を動かし、
その段になって初めて、トールの姿>>10を視界に認めた。
眠っているのかもしれない。
顔を俯けているその姿に、大声はなるべく控えようと、思う。]
なんだ、トールと知り合いか。
いや…知ってるよな、一緒に戦っていたんなら。
[視線をトールへと遣ったまま、呟いた。
サロンの中は仮初の日常の姿を取り戻してはいたが
備品類には未だにドロイドの攻撃の爪痕が深く残る。>>27
その様子を見れば、如何な激闘だったかは容易に想像がついて。]