――回想・朝の出来事>>3エレオ――
ん。男に二言はないって聞いたことないか?
[くすくす笑いながら、驚いた様子のエレオノーレの頭をぽんぽんと撫でる。
そもそもデート、と言い出したのは彼女のほうで。
ワンピースの裾を握りしめる様子がなんとも初々しいというか、愛らしいというか]
田舎っぺって、そりゃ俺っちに対するあてつけかよ?
[そういって彼女の頬に手をやってうりうりと軽く揉みほぐす。
口調こそ彼女を攻めるような調子ではあるが、にこにこと笑うその表情はいたって穏やかなもの]
オーケー、了解した。
それまでには俺っちも用事すませてくるわ。
[うん、と頷く。
赤くなった頬に触れる指先が、微かな熱を伝えてきて。
同時に、忙しなく跳ねる彼女の耳が目に映る。
…わかりやすい反応が微笑ましいやら愛らしいやら]