― 現在 パン屋 ―
……あ〜〜……。
もう雨足が近づいてますね。教会でも濡れてしまいそうですね。
[『この状況、もしかしなくとも、恐ろしく気まずく無いかい?俺』
少しだけ、このパン屋の席で夜を明かす事が魅力的にも感じられたが。
そうは行かない、この村にいる間は、最低限、ひとりになれる部屋が必要なのだ]
……で、では。
せめて、ご飯を頂いてから。
[気まずい、が結局は教会に案内される事を選んだだろう。
煮込まれたビーフシチューやサラダがテーブルに並べられるのを見ながら、せめて宿を確保した後に嵐が来て欲しかったと胸中で呟いたのだった]