真実になれば……本物。
そう、ですよね。
[いままで、幾度となく、私はそのmissionを成功させてきた。曖昧な矢印の交差を、本物へと導くために。もし、私へ矢を放ってくれる人がいるとしたら。その『本物』は必ず訪れるのだろう
実感が、ない。
あんなに。きらきらとした眼差しを、誰かに向ける日が来るなんて、さっぱり想像もつかなくて。
質問をふわりとはぐらかし、謎に取り組む様を見せた彼に。
まぁ、初対面の私なんかに言えることでもないか、と、あっさりと身を引く。そこで食いつけるような、コミュニケーション能力の高さは、なかった。
せっかくの時間だ。すこしゆっくりしようと柔らかいソファでお茶を楽しむことにする**]