[正体と意思を掴みかね、おそるおそるその肩に手を乗せようとすれば怯えられ、距離を取られた。黙ってその手を下ろそうとすると、再び近づき、鼻先を寄せられる。故郷で近所の人が飼っていた子犬を思い出し、僅かに笑みがこぼれた。] わかったわ、貴方は蜂ね?[嗅いでいるのはあの花の匂いか。恐らくはあの草原から辿って来たのだろうと。手は一対足りない上、色々とおかしな点はあるが、とてもしっくり来た。少なくとも今は。彼が満足するまで、そうして手を差し出す。]