─ 回想 ─
[突き飛ばされた衝撃と、目に映る光景。
その両方に、目を瞠る。
咄嗟、手にした銃を毒液を放ったばかりの異形獣へ向け、引鉄を何度も引いて。
無駄弾など考えもせず、ありったけの弾を撃ち込み動きが止まったのを確認したと同時、私の身代わりになってくれた人の傍に駆け寄って]
クレステッド殿、謝らないで下さい。
今すぐ救護を呼ぶから──クレステッド殿、
だから、お願い… 死なないで…!
[朦朧としている様子に、必死で呼びかけながら通信を繋げる。
無事で良かったというその声が弱まっていくのを聞きながら、ただ只管無力を悔いて。
近場のハンターの助力を得られたお陰で大事までは至らなかったものの、入院した彼の元へ訪れたのは、謝罪と、質問の為だった]