― 回想 ―
[イースが魔王領に現れた時に声をかけた時、探られていると感じた>>64のは強ち間違ってはいないだろう。
万一、魔王に仇為すものであったなら、排除しなければいけなかったからだ。
尤も、道化師が手を出さずとも、魔王の傍にはタイガがいるため、案ずることなど何一つないのだが]
お願いですか? なんでしょう?
[いくらか話せるようになったある日、イースから地図と共に願いを告げられた>>65。
自生する花を一株、思っていた願いとはやや異なるそれに道化師は瞳を瞬く]
その国ならば今度行く予定ですので、構いませんが…。
フフ、まさか花を願われるとは思っていませんでした。
思い入れのある花なので?
[問いに答えはあったかどうか。
どんな答えであれ、「そうですか」と相槌を打つように返事をして、願う通りに花を調達した。
イースから願われたのはその一度だけ]