[降り注いだ光は、願いを告げた二人、それぞれに触れて。記憶の回復を願った青年には、そのまま内へと染みとおり。土地の護りを願った娘の方は、周囲をくるりと一巡りした後、どこかへ向けて飛び去った] ……求めるを与えしは、これにて終いだ。 後は、受け取った主らが先に繋げておいき。[静かに静かに告げる言葉、それに応じるようにまた、菫青石の煌き帯びた風が吹き抜けて。同時、社の周囲に巡らされていた者――他者を拒む結界がするり、と解けた。**]