― 森 ―
[サイズの大きい革靴をぱたぱたとさせながら、森林の中を歩く。
途中小枝を踏み折り、小石を跳ね除けて。
背中に生えた蝙蝠羽根は軽快な足元に合わせ、大きく揺れる。
それは、ふわふわと飛んでいるようにも見えるかもしれない]
♪
[ ――とんっ、 ]
♪
[ たんっ―― ]
[リズミカルなステップは森にある小屋を捉えていた。
その小屋からひとふりの薪割り斧を見つけ、
目立たないようにそっと、自分の後方へと立てかける。]
ふふふ…鑑定士がいればルージュが解る…か。
そんな奴に頼らなくったって、ルージュを探す方法はあるよ。
[王子からの説明>>0:#3を思い出し、ひそりと笑みを浮かべる。]