ーファーム・パークー
[ファームパークの中は、まるでどこかの家の庭のような空間が広がっていた。柔らかい陽射しと心地よいそよ風まで吹いており、木々は風に揺られて踊っていた。果樹やハーブ、野菜達がたくさん生えているところは昔の故郷を思わせる光景だ。広々とした公園エリアは普段憩いの場なのだろうが、緊急速報が入ったからだろうか、人気は感じられない。
しばらく散策しただろうか、野菜のエリアであろう場所に辿り着いた。人参、大根、トマト……様々な季節の野菜がたくさん植わっている。調整により、どの野菜でも快適なような温度になっているのだろう。その中に、見慣れた星蕪らしい葉もちらほらと見られた。]
これはもしや……。
ちょっと戴いていくぜ!!
[バッグから光線銃を取り出す。銃口をドロイドの頭に定め、引き金を引いてビームを一閃放つ。監視と収穫用であろうドロイドにショックを与え、無事気絶したようだ。ドロイドと言えども、無残に殺したりはしないのはポリシーだ。
星蕪をいくらか抜き取り、土を払いのけ大事にバッグにしまう。ズシンと重く、その身は綺麗な星の形をしている。これが星蕪と言われる所以だ。
お目当を達成したならば、大自然とお別れしてまた殺伐の船内へと戻っていくだろう。]