私個人は、君を賢く好ましい若者だと思っている。レシピを貰った恩義もあるしな。
だが、私はこの国を護る貴族の一人だ。余所者に戦乱の種を撒かれることは防がねばならん。
[好意と為すべき役目は別ものだと示し、いざとなれば彼を斬り捨てることも厭わぬと言ったも同然]
言い訳として弱かろうと、それが事実と結果的に同じであれば何の問題もない。
それが建前というものだ。
建前を守り、害のない客人である限り、君は王府の保護を失う事は無い。私自身の保護もね。
それを不満と思うなら、私の元から逃げ出して見せ給え。
[むしろその時が来るのを楽しみにしているとでも言うように、男は笑ってそう告げた**]