― 龍峡の村・宿屋 ―はい、連れは騎竜だけです。何泊かは、ちょっとまだ...ええ、風龍峡に...え?立ち入り規制?[ 一人旅と聞いて、風龍峡での修練目当ての騎竜師と見てとった宿の主人は、昨今の異常事態と、その措置、そして調査隊が募られていることまでを要領よくカレルに伝えてきた。 ]うーん、そうですか。[ 騎竜師としての修行なら調査隊に加わるのもいいのでは、という、ある意味巧みな勧誘に乗るにも、この国に来たばかりのカレルとしては迷いがある。 ]