― 小島のどこか ―……るー……。ほんとにもー。[仕方ないんだから、と言わんばかりの調子でぶつぶつと呟きつつ、少年はぱん、と両手を打ち鳴らす。音に応じるように翡翠色の光が舞い散り、それは風に乗って待機場所の方へと流れて行った。その輝きに気付くものがあれば、誘うように霧の奥へと進む、いわば誘導のためのもの]どーなっても、知らないのだよ、ぼくは。[言っても聞かないだろうけど、とは思いつつ。ぽつり、もらした少年は、守り人たる彼の待つ場所へと向けて歩き出した。*]