[少し離れた場所で愛らしい幼女>>50その幼女を抱き上げながら日傘を差している男>>45という組み合わせは一見仲睦まじい兄妹のようにも見えるが、ちりちりと産毛を焦がす腐臭に似た何かが、そう思わせてくれない。
どちらが主で、従なのかまではわからないが―]
(私の敵は、私が守るべき者を害する奴らだ。
私に授けられた力は、守るべきものを守る為に有る。)
[少なくとも今は、人に害を成す存在ではないと判断できる。
同業者なら尚更、波風を立てる必要性はないだろう。
礼儀としての目礼だけ送り、視線を案内板へと戻した。]