…いや。済まないことなんてないよ、昔のことだ。
ほら、今の彼女は、君のおかげでしあわせそうだしな。
…って、おい。昼寝にはまだ早いぞ。
[『地雷』や『爆発』といった言葉への彼女の反応に、
内心を慮った男は、ただ小さく笑ってみせる。
華奢な手の中で、うっとりと
犬なりの微笑みめいた表情を浮かべる相棒を
敢えて揶揄うように、ちょんと指先で突いて、空気を変えた]
はは、最近は犬用おやつも案外うまいらしいよ。
ゾフィか、此方こそよろしくな。
[ジョークのつもりだった選択肢に、迷わず犬用!
答えた彼女に、男もにやりとするが。
純粋に未知への好奇心から犬用の味見を希望するような
続く言葉を内心で不思議に思いつつ、チョコレート味を手渡した]