[森に入るあたりで、馬を降り。獣道をゆっくりと進んでゆく。―――……程なく。自分の勘が正しかった事に気付いた。そして、わずか後に、気づく。それが正しかったのかどうか、今はまだ判断がつかない事にも。森の奥から響く、パキパキ、という音。枯れた草木のちぎれる音と共に、何かが軋む音が響いてきていた。――………人の立てる音ではない。何か、酷く重量のあるものを、……密かに運んでいるような、音]