― 儀式の間 ―
ワシが思うにな、この世界が好きなシェットラントは、甘ちゃんなんだと思うがな。
でなければ自己犠牲までしてこんなことせんし、いちいち世界のためといいながら申し訳なさそうな顔してワシらに頼んだりせんだろ。
だから…わがままでいいと思うぞ。極論をいえば、神子の願いも我儘なんだ。だがそれが誰かのためになっているだけだ。
虚無と相対したとき思ったぞ、極端すぎる願いや思いは世界を壊す。とな。
もしただの聖人としてシェットラントをみるならば、神子こそが最も虚無に近いだろ?でも違う。
だからシェットラントはすごくないんだ。だがワシらにとって誇らしい存在ではある。キアラも凄くなくていい、我儘でいい。ただ背負ってきたものや思いが誰かのためになるならば、それは誇らしいことではないか?とワシは思うぞ。