― 捕虜交換の後 ―
[結局。休戦協定の折も、又従妹の処遇は保留となり。
捕縛の報は頃合いを見て、と。氷竜側には、報を向けぬまま。
その数日後。結局指揮官は、中央へは報告しない途を選んだ。
――――……当人の事情も含め。またどこぞの放蕩息子の時のように、成果を期待した末無駄足に終わり書状だけやり取りが増えるのは溜まった物ではない、という、あまり表に出せぬ事情ではあったが。]
……事実上処分は完全に保留、か。
[捕虜として扱うのか、そうではないのか。
随分と恨み節を向けられたが……現場にはウシャスのブレスの痕跡も残っている筈で。]