― 地下4階 ―
[観察を続けながら、ちらりと背後を見る。
地下4階は、掃除は行き届いているが、石畳に覆われているだけで後は特に何もない。天井が高く広々として、それが余計に殺風景さを際立たせているフロア。
壁や柱に蒼い炎の灯った燭台があり、暗くはないが、
セルウィンの背後には灯りがなく、闇が広がっている。
そこに、炎の玉を一つ投げた。
灯りに照らされた其処にあったのは、巨大なクレーター。
それこそ、階下の妖星へと通じる穴。
近づけば、地下5階を埋めているのではと疑う程の隕石が見えるだろう。
そのクレーターこそが、生命エネルギーを集めては妖星に送り込んでいる装置でもあった。]