────…オズワルド様が………?
[ Nルームというのは確か、あのカプセルがあるところだ。
そう、冷凍睡眠装置という────
どうして、と口にする前に思考が駆け巡る。
嫌な感じがする。
ここに漂う血の臭いがオズワルド様のものだとしたら
まさか、オズワルド様が"じんろう"に…?
麻痺した脳を無理矢理にでも働かせる。
こんな時、"命令"があったなら
私は何も考えず、それに従えばいいのに。
でも、ご主人の下す"命令"は難しいものばかり。
やがてご主人がその場を離れるのなら
頭を下げ、複雑な心境で見送った。
そして、しばらくはそこを動けないのである。
とても思いつめた顔をして、私がすべき事を
必死に考えていたから。 ]**