人狼の遊戯を終えて得た安息の空気をその場に置き去りに
カークはある場所へと足を急かした。
"彼女"は朗らかな笑みと性格で 沢山の人に愛されていた。
カークも例外では無かった。
その姿を見るだけで自然と笑みが零れるのが解った。
"彼女"は週に一度しか会う事が許されていない女性だった。
それでも構わなかった。我武者羅に"彼女"の言葉を欲した。
けれど"彼女"は残酷な女性だった。
無垢な笑顔で、言葉も無くこう告げて来るのだ。
「夢の時間は もうおしまいだよ」 ――と。
カークは辿り着いた、目的の場所に。
吸い寄せられるように、赤い文字へと手を伸ばす。
それは"彼女"に会う為には決して欠かせない儀式。