―回想:リーゼロッテと―
そうか・・・・・・、それではもうどうにもならんな・・・・・・。
[不特定多数と言われれば追求することもままならず、噂の広がりに溜息を零す。]
わかった。色々不安であっただろう。
今国は大変な状態だが、
軍人がその様に流言にうろたえていては
あの世の祖父に叱られるぞ?
[アイリは名を聞いてすぐに彼女の素性を調べていた。
軍人としても名高く、現役のときは父とも関わりあったとも聞く。アイリは机の中から一冊の本を取り出すと、それをリーゼロッテの前に出した。]
さっき言ったことはお前の祖父の言葉だ。
これを渡す故、経験を積んで立派に成長せよ。
[置いたのは兵法や戦術を記したデズモンド・チェンバレンの兵法所。中を見たならば流言に対する心構えも載っていただろう。
噂は戦場ではいつでもあること、Who What Where When Why Howを徹底させよとの言葉が*]