……戦士としての技量は、十分すぎる。[そんな言葉が口をついたのは、あの、舞うが如き動きを思い返したが故] それを生かす術があるならば、どうなっても面白い……というか。 マスターの益になるとは思う。[そしてどうなっても、あの黒き将の心を波立てるのは間違いないだろう、とは思うがそちらは口にせず。勢いよく綴られる主の言葉を聞きつつ。無意識、左手首を飾る虎目石を握り締めながら、横たえられた金を見つめていた]