……なんつか、まあ。
とーとつに、変わったよなぁ。
[ふ、と思い返すのは12年前。
初めて顔合わせをした時に、身を竦ませていた若者の姿。>>1:392
その時は気づかぬ振りを通して、「空の護りは重要だから、頼むぜー」なんて軽く声掛けするに止めていた。
意図的に、視線を合わせぬようにしてきた事も気づいていたが、そこにはやっぱり触れず。
懐いて来る霧氷竜の方は、私的な理由――その名への一方的な親近感もあって可愛がりながら、真っ向向かってくるのをのんびりと待っていたのだが]
……ここまでで、なんかあったんだとしたら、ま、重畳ってとこかねぇ。
[自分とて、いつまでもここに居られるわけではない。
何より、人の世への干渉を最低限にせねばならぬ関係上、王の護りと支えは一人でも多く欲しいもの。
その務めを託せると見なしているからこそ、変化自体は好ましいと思えていた。*]