―現在/書庫―[書庫の扉の前で地面に足をつけ、翼をしまう。誰にも呼び止められなかったから、どうやら見つからなかったようだ。きっと見つかれば窘められてしまう。安堵して扉を開き中に入って、目当ての資料を探して少し歩いた時だった] ………ウェルシュ?[見つけたのは、自分が何の役目も持たない天使だった頃仲良くしていた彼。本を枕にして眠る姿をしばし見つめた後、ぽかんとしながら名前を呟いた]