――あ、……[窓の向こう、強い風が吹いたそのとき。桃色の樹の周囲に雪が、舞った――ような気がして窓を開け、庭の樹の向こうをじっと見つめた。まるで、そこだけ魔法が掛けられたかのような――サクラを見たのは、これが初めてだったから驚きが先行し、ぽとりと苺を落としてしまい]