[>>58だが意外にも、その長銃が火を噴く事は無く。
遠く、ディークの姿が視界の端に垣間見えたような気がした]
ッ、ふ……ぐ、っ――……!
[何故だ、と、思う間もなく。
銃口が抜かれ、半開きのままだった口元へ――…
ギィの舌が、割り入れられた。
瞳を見開き、ギィの肩へと爪を食い込ませる。
こんな時、何故か思い出されたのはレトへの吸血で……
(――あの時、レトも……)
だが、そんな全てを奪い去るように。
ギィの歯が、男の舌を、吸い上げ、――……噛み千切った]
ッガ……――ァ……!
[ビクン、と一度、その身が跳ねて。
口の端から鮮血が、零れ落ちる――…*]