[家族のことなどの微笑ましい話題は、いつしか日常のこと──つまり、聊か血なまぐさい話に移っていく。] ──馬の早駆けで決着着いたらよかったんだけどな。 その日はうっかり興が乗って、暴風の奴とし《死》あ《合》いになっちまってなあ。 危うく、腕一本持ってかれるところだったんだよ。[はははと笑ってから(たぶん引いているだろう)相手の顔を見て話を中断する。]