― 朝・ヨアヒムの部屋 ―
[フリーデルの次に部屋に入ったのは、アルビンで、
遺体の現状を把握しているとディーターがやってきた。>>41]
隣の部屋なのに、私にはなにも聞えませんでした
[ぽつりとつぶやく。
“筒抜け”だというディーターには同意しない。
音がよく通るつくりだとしたら、いくら眠っていたとはいえ、
アルビンはなにかしら気づいたかもしれない。
あるいはそんな微かな物音すら立てさせないほど、
人狼はこの行為に慣れているということなのだろうか。
獣が行う狩りのように。
生まれた時から染みついている癖のように。]