― 『世界軸』上層・影輝の間 ―
[ 手加減無しの回し蹴りは、クラリッサの胴を掠めたが>>63勢いが乗っていただけに、振り抜いた後は、少しばかり体勢が崩れることになった ]
ほんとに、元気な奴だな...
[ 軽くはない衝撃を喰らったはずだというのに、怯む気配もないクラリッサの様子に、思わず漏らした声には呆れたような響きが籠もった ]
ぬおっ!?
[ そのまま距離をとるかと思われたクラリッサが、逆に詰めて来た事には、今度は男の方が驚かされた。
何をする気だ?と、思う間に、小柄な身体は全身バネのように低い姿勢から見事に跳ね上がり、義体の右足による蹴りが襲ってくる ]