―現在:資料室―
[何かしなきゃ。どうすれば――――。
鉄の生臭い臭いが、立ち籠めているような感じさえする。
目の前にある、赤に沈んだそれは、明らかに非日常を示していて。
それにパニックになった男の頭は真っ白になっていた。
――――そうだ。人を呼ばなきゃ。
どのぐらい経っただろうか。
やっとそこまで思考が追い着いた時、誰かに呼ばれた>>66。
顔を上げればハダリーが駆けよっていたか。]
な、なな、なか、に……
し、しししし……
[“中に死体があった”、と上手く説明できないまま。
震えた手で資料室の中を指差した。]