[しかし、「舳先に誰か立っています」との報告に、望遠鏡を目に当てる。] 天使じゃないだと…?! あれは ── コンラートの”弟”か。[会うのを避けて遠くから見ただけだが、確かにその佇まいは覚えている。何やら神ががった感じが増しているのは、この距離からでも伝わった。]