[くっくっと低く喉を鳴らして。笑う獣の瞳には、抑えきれぬ衝動が浮かぶ。争う者達の意志が、その熱が高ければ高いほど、戦の申し子たるこの獣の本能はあっさりと煽られていく。]そして────、[そう続けた男の視線が、遥か高みから此方を見下ろすその瞳>>65を射抜いた。傍らに座す旧知の魔神は、果たして気付いただろうか。頭が高ぇな。小さく漏れる声。長い犬歯を、惜しげも無く晒して。]あそこで高みの見物してんのが、闇桜の魔。俺たちの相手さ。[獰猛に笑ったのだった。*]