[朝食後、…は日課の畑の手入れを行った。いつもより手早く、花の色を数えることもせず。その横ではラヴィがせっせとその口と前脚で雑草を選んでは抜いている。]
さて、今日はこのくらいで大丈夫でしょう。ラヴィ、貴方が手伝ってくれたお陰で、随分と早く終わりましたよ。
[…はラヴィを連れて居住区に戻ると、まず自分の手を洗ってから、柔らかい布をお湯に濡らして絞り、ラヴィを抱えてその脚と顔に着いた土を丁寧に拭った。]
まだ正午には早いですが、この村には珍しく来訪者が集まっているようですし、宿のレストランに行きましょうか。パンも切らしているので、帰りに買ってきましょう。
[…は外出用のフード付の灰色のケープを羽織ると、抱き上げたラヴィをひょいとフードの中に入れた。そして荷物を入れる布袋を手に取る。]
ラヴィ、今日は食事をするので貴方の脚を汚さないようにこうやって行きましょう。いつものように、顔を出して外を見ても大丈夫ですよ、前が見たくなったら肩に乗ってくださいね。ただ、この前みたいに私の頭に登るのは、その、ちょっと人前ではもう止めてくださいね…。