[ともかく、黄色のマントを外し椅子に置き
優雅に、そりゃもう休日の午後のひと時みたいに勝手に満喫し
懐からはクッキーばかりか飴玉まで取り出して転がす始末ではあるのだが]
まったく、あの腹黒仮面め。
僕が子供の頃から食えない奴だった。
召還した、召集したと云えども
他の血脈や異界の勇者達が弱ければ、結局戦うのは僕なんだ。
世界の盾たれ、高き巌たれ、闇への障壁たれ、誰よりも前たれ。
…… …… ふんっ。
[やはり、他の勇者なんてキニイラナイとは思いつつも
神殿を訪れる誰かしらに用意させた椅子に紅茶へ視線を投げかけながら、キイキイと椅子を背中へ傾けさせていた]