[対し西側。一人の突撃から、橋へと向けて、兵が動く。>>37突然の事に対しきれず、押し合いで負傷する者も幾人かは出るものの。元より、挟撃に消耗していた西側の軽歩兵は後退を選び、橋への道を開く。解放軍の兵たちが北岸に抜けるまで、正規軍は隊を整える以外の動きを見せる事はない。それは、若き主君の願い──『彼らの声を聞く』というものを果たすために、と。その想いの下にごく自然になされていた。*]