― 回想・自室 ―[>>57最後の力でソマリへと渾身の頭突きを喰らわせ。その反動で数歩、よろよろと後退りをした。どさり、と、仰向けに寝台へと倒れ込んだその時、部屋の入口に、――朱い影が] ギ…ィ……![呪詛を込め、その名を呼ぶも、もはや、起き上がる事すら叶わずに。霞む瞳を動かして、自らの口腔内へと突きつけられる長銃を見た。 王子を暗殺せんがため、どうしても手に入れたかったモノ。 それが逆に、自分にトドメを刺すのか――…そんな事を、思った]