―医務室―
[茶を配った、そのついでに、随分と薄着なカークに、上着を返す。
怪我人に、加えて風邪までひかせては、申し訳なさ過ぎて自己嫌悪に陥りそうだった。
この船の唯一の「お医者サマ」だし。
いつだったかダーフィトが言っていたことを思い出し>>2:305、苦笑する。医者の不養生、言い得て妙だ。]
この上着、ありがとうございました。
おかげで、ぐっすり眠れました。
……これ、
[無意識に、襟の徽章を撫でていただろうか。
一瞬、問いたい気持ちが出るものの、やはり人目があるため口を噤んで。 にっこりと笑う。]
……いえ、なんでも。
やっぱり身体、冷たいなぁ。
[一瞬羽織らせようかと思ったが、この怪我では肩は上がらないだろうし、傷に触っても困る。
巡考した後、上着は畳んで傍に置き、少しでも暖を……と、結局手近にあった白衣>>4:176をかけたのだったか。**]