― 劫火の戦場 ―[駆けてくる黒馬の騎手を見て、張りつめた心が緩みそうになる。>>37マリーが死んでしまいそうなのだと泣き喚き、訴えたい衝動。友を目にした安堵と甘えを今はぐっと飲み込んだ。幼馴染を親友に託し、彼の二の腕を掴む。] あいつにガツンといってくる。 ……ああ。マリーのこと、よろしくな。[思いと信頼の強さが掴んだ手の強さだ。それ以上時を費やさず、飛竜に跨り空へ駆けのぼった。*]