[入れろ。入れるか!入れろ。断る!入れろ。帰れッ!
…そんな扉越しの押し問答が存在したか否かの問題は、セルピエンテブラザーズの名誉の為にも、ナイーブでオブラートに包み隠した方が世の為だろう]
………ハアッ、ハアッ… 。
それで何の用事なんだよ、馬鹿あにぃ。
まさか本当に夜這いに来たわけじゃねえだろうな?
[ぐた、と疲弊した身体を寝台に投げ出し、兄を睨み続けていた。
何時でもみにぺた君を兄の顔面にぶつける準備は万端だ。
こういう馬鹿みたいなやりとりだけは、脊髄反射の様に出来るのだから。
案外繊細なのか存外図太いのか。自分の神経を主治医へ検診提出したくなったが、生憎ゲルトは精神科医ではない為、メンタルは専門外だろうと諦めていたのだった**]