[実際のところがどうだったかは分からない。
僕の推理が当たっているかもだし、外れているかもしれない。
でも、いま重要なのは真実じゃない。
どうすれば真実のように見えるか。
そして、その嘘の真実で、どれだけ軍部の勢力を削げるかなのだ。]
……アレクシス殿には悪いけれど、
彼にはこの責任を全て被ってもらわなければ。
軍部が卑劣な偽装工作を行った動かぬ証拠として、ね。
[そう言うと、散らばった内通の証拠を手に取り。
懐からペンを取り出して。]
しかし、その為には少々手を加えないといけないな。
彼が作った……のかは、分からないけど。
この文書はあまりにも"完璧過ぎる"から。
[所々に加筆修正をしていく。
この文書が、その道の専門家ならば一見して偽造だと分かるように。
お粗末な偽造だと軍部が笑い者になるように。]