ああ、ちょっとだけ待って。[ 後は結えるだけの花束を置いて、奥の部屋から裏庭に出る。まだ花芽は付けていない百日紅の木の下に立ち、すべすべした枝に指先を伸ばす。 ]……少し、別けてね。[ 軽く撫でるように触れた途端、枝がするすると伸び、葉が開いて、ドレープがいくつも寄ったフリルのようなピンクの花が零れるように咲いていく。その二枝を、カラーの間に。 ]できました。……すばらしい日になりますように!**