― 渇きの渓流 ―[貫きの一閃で鳴蛇を一体堕とした後、再度、空へと舞い上がる。朱の翼持って火気を呼び寄せ、そこから得た力を陽気と転じて周囲に舞わす姿は、朱の燐光を纏うが如し。その煌きに引き寄せられるかの如く、鳴蛇が羽ばたき近寄ってくる]……やれ、一掃してしまえればラクなのだがな。[言いはすれども、実行する気はない。ここで大掛かりな火術を放てば、場の火気が比和を生じて何を引き起こすかわからぬから。故に、この場で取るべきは]