[出会いは造船所の近く。視察に出ていた父親を迎えに行く侍従についていったときの事だ。
当時はまだ父親との仲はそれほど悪くなく、だが家にいるとどこからか冷たい視線を感じて居心地が悪く、こうして理由をつけては外を歩く機会を伺って、少し周りにびくびくともしていた当時。]
ウィズルカ…。
[話しかけてきた少女相手に、侍従の足元に隠れながら対応したのは、そういう理由と、そんな気安い話し方をする相手に慣れていなかったからだった。
警戒色を見せながら、だが金色の綺麗な瞳に吸い込まれるように目が離せずに、どこか落ち着かない様子で影から出てきて、結果すぐに仲良くなった。
その後年の頃が近いからと、話し相手遊び相手にストンプの家で引き合わされたのが、二度目の出会いだった。]