人狼物語−薔薇の下国

252 グラムワーグ・サーガ2


死せる忠臣 クレステッド

[しかし、研究に用いた羊皮紙は見つからない。部屋の隅には何百枚とあったはずだが、処分されてしまったのだろうか。研究目的で接収されてしまったのかとも思ったが、それはない。己の研究を否定しないような魔術師はここにはいなかったろう。]

……………

[自分の研究の価値も解らず、ただ放逐しただけの魔術師連中に対する怒りを思い出しかけるが、今はそんな場合ではないと思い直し。
そういえば、持ち歩く事のできる魔力の触媒としては最高級とも言えた、高純度の水晶も見当たらない。価値を理解した者達が利用したか、あるいは理解せずにただの宝石として取引に当てられたか。

そして、最大の価値があるもの――この部屋――については、恐らく理解した上で、封印したのだろうと思われた。何故ならば――]

……やはり残っているようだな。この魔力の流れる「路」……

[――上級レベルの魔術使いであれば解るであろう、魔界との路を繋げるために、人為的に創りだした魔力の流れ。結局、得られた力は限定的なものでしかなかったが。もしこれを完成させられていれば、あの戦の結末も変わったかもしれない。
しかし。そうでなくても、使い道はいくらもあるのだ。]

(66) 2014/09/12(Fri) 16:56:21

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