――およそ三年前:帝都公爵邸にて――[シロウにつけた目付役から、軍務大臣と太子の暗殺を遂行したとの報せを受け。一人、執務室で口の端を歪める。既に公国内では騒ぎとなっていることだろう。やがて、その報せは帝国にも届くはずだ。] 曲者であることにかわりはないが……、 使えるうちは使う、か。[くすくすと、楽しげな笑みが零れる。かつての恩師ではあるが、何を考えているかわからない人物でもあり、またその力は確かに有能でもある。]