ー 世界の覚醒 ー
…………んー…?
[一瞬、意識が途切れていた。
確か、第2エリアの通路を歩いていたはずなのだけど。]
(どう見ても、さっきと違う場所だよなぁ)
[周りに広がるのは、人が1人入りそうな大きさの銀色のカプセルが何台も並べられた部屋らしき場所。
肝心の男……の体は、そのカプセルの一つで眠っているようだ。
そして現在、確かに意識のある男の”魂”は、カプセルの上に胡座をかいて座ってる風で漂っている状況である。
どうしてこんな?と首を傾げている間に、スノウが誰かへ説明している言葉を聞く事になった。>>34
この部屋に意識が移ったのも、カプセルの周りに人がチラホラいるのもそういう事情があっての事か。
しかし、そうだと理解してどうしても思う事が一つ。]
俺は結局、死ねなかったって事か
[死人もなく、怪我もないというのは勿論いい事だ。
だが男にとってはそう素直に喜べない部分もある。
漸く死ねたと思ったのに、死ねていなかった。
つまり、死神の子体だって生き残ってしまっているのだ。
……男が入れられたカプセルの上で、喜ぶように跳ねているのがとても不愉快だ。]